PS2M0110取扱説明書 ver. 1.0.1
2008/2/10
PS2-初代Macキーボード変換器 PS2M0110の持つ多くの機能を使いこなすため、取扱説明書をよく読んでからご利用願います。
1.免責事項
PS2M0115と同一です。PS2M0115の取扱説明書をご参照ください。
2.対応キーボード
動作確認しているのは下記のキーボードのみです
Macintosh
初期型(128K)/FatMac(512K)/DynaMac用キーボード
(
M0110 )
下記のキーボードは、一部制限付きで動作します。
Macintosh Plus用キーボード ( M0110A )
動作確認しているPC本体は下記のみです
SHARP
Mebius PC-BJ100M (Linux)
OASYS V-BIBLO FMV-5100NU/W
(Windows95)
NEC PC-MA10T ( Windows2000,Linux )
動作確認しているUSB−PS/2変換器は下記のみです
すまいるSA-BAR2
SANWA USB-CVPS1
下記のUSB−PS/2変換器は動作に問題があるためサポート対象外とします。
Audio
Technica ATC-USBPS2
SIGMA PS2USB1BK
3.特徴
最近Appleは薄型のUSBキーボードを発売しましたが、これを使えばちょっと(かなり?)なつかしい厚型キーボードをPS/2ポートを持つPCへ接続することができます。
CapsLockのキースイッチを分解改造(M0115と比べてかなり大変)してメカニカルロック(プッシュロック)を解除して、CapsLockを普通のPS/2キーボードの様に使用できるようにしてからご使用ください。
Fnキーを有効にすれば、○HKキーボードのような感じで(感じ方は人により異なる)使えます。
4.ケーブル接続
当変換器とキーボードとは、4極4芯モジュラーケーブルで接続します。電話線は6極4or2芯なので、間違わないようにしてください。キーボードも変換器も、電話のモジュラージャックに接続すると壊れます。
当変換器とPC本体のPS/2ポートとは、Mini-Din6P オス−オスケーブルで接続します。これはあまり売っていないのですが、秋葉原なら千石とか若松とか末広町横のあやしいケーブル屋とかで300円〜500円で売っているのを見かけました。
5.キーボードのカスタマイズ
PS2M0115と同一です。PS2M0115の取扱説明書をご参照ください。
6.EEPROMのマップ
初期値は下記のようになっています。
0x00 1C 1B 23 2B 33 34 1A 22 21 2A 00 32 15 1D 24 2D
0x10 35 2C 16 1E 26 25 36 2E 55 46 3D 4E 3E 45 5B 44
0x20 3C 54 43 4D 5A 4B 3B 52 42 4C 5D 41 4A 31 3A 49
0x30 0D 29 0E 66 76 00 00 11 12 58 14 00 00 00 00 00
0x40 00 71 F4 00 00 00 EB 76 F2 00 00 00 DA F5 7B 00
0x50 00 00 70 69 72 7A 6B 73 74 6C 00 75 7D 00 00 00
0x60 00 71 7C 00 00 00 79 76 55 00 00 00 DA CA 7B 00
0x70 00 00 70 69 72 7A 6B 73 74 6C 00 75 7D 00 00 00
0x80 54 F5 52 F4 4C EB 4A F2 4B FD 49 FA 42 EC 41 E9
0x90 43 FC 44 7E 4D FE 66 F1 0D 58 5B F0 16 05 1E 06
0xA0 26 04 25 0C 2E 03 36 0B 3D 83 3E 0A 46 01 45 09
0xB0 4E 78 55 07 76 77 FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF
0xC0 FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF
0xD0 FF FF FF FF FF FF 20 10 20 00 05 00 10 05 FF 58
0xE0 1D 45 12 16 13 1E 14 26 15 25 17 2E 16 36 1A 3D
0xF0 1C 3E 19 46 00 1C 0B 32 08 21 02 23 0E 24 03 2B
アドレスマップは下記のとおりです。
0x00-0x3F キーコード変換テーブル(Mac無印コード→PS/2コード)
0x40-0x5F テンキー用キーコード変換用データ(非Shift押下直後=カーソルキー用)
0x60-0x7F テンキー用キーコード変換用データ(Shift押下直後)
0x80-0xBF Fnキー用変換テーブル
0xD6 PS2M0110->Keyboard送信前連続アイドル確認用カウンター ...初期値0x20(サイクル、300usくらい?)
0xD7 テンキー=*+/判定カウンター ... 初期値0x10(サイクル)
0xD8 mac busy時送信最大待ち時間(x50us,0xFF=∞) ... 初期値0x20(1.6ms)
0xD9 0 ...テンキーの=*+/を有効化 1...無効化
0xDA PS/2受信ディレイ(x100us) ... 初期値0x05(0.5ms)
0xDB 0 ...テンキーあり 1 ...テンキーなし
0xDC PS/2キー送信ディレイ(x100us) ... 初期値0x10(1.6ms)
0xDD ポーリングループディレイ(x100us) ... 初期値0x05(0.5ms)
0xDE メカニカルロック付きCapsLockのキーコード(MAC無印キーコード) ... 初期値0xFF(無効)
0xDF Fnキーのキーコード(PS/2)・・・初期値 0x58(CapsLock)
0xE0-0xFF 0-9,A-Fキー用変換テーブルレストア用データ(変更不可)
7.EEPROMマップの解説
Sキー、Gキーのキーコードは、MAC無印キーボードでは01,05、PS/2キーボードでは0x1B,0x34です。たとえばアドレス0x01に0x34をセットすると、「S」キーを押したときに「G」が入力されます。
0x40-0x5Fと0x60-0x7Fは、カーソルキーとテンキー =*+/を除き同じ値を入れてください。
アドレス0x9Eが0x1E(PS/2コードとして2キー),アドレス0x9Fが0x06(PS/2コードとしてF2キー)となっていますが、これはFnキーを押しながら2キーを押すとF2を押したことになるということです。
Shiftキーとカーソルキーを同時に押すと、=*+/のいずれかが入力されます。これはそういうキーボードなのです。きっとMacintosh Plusの時代には、カーソルキーとShiftを同時に押すようなことは、あまり無かったのでしょう。
0xD6を小さくするとレスポンスが若干良くなりますが、小さくしすぎるとキーリピートが止まらなく等動作が不安定になることがあります。
0xD7を大きくするとテンキー =*+/の誤動作が減少しますが、逆にShift+カーソルキーの誤動作が増加します。
0xD8は大きくすればするほどレスポンスが良くなりますが、キーボードのヘルスチェックがシビアなPCだとキーボードが認識されなくなります。この問題が起きない環境では、0xD8を0xFFにして、0xD7をテンキー =*+/が認識できるぎりぎり(2~4程度)にするのがいいかもしれません。
0xD9を1にするとShiftキーとカーソルキーを同時に押しても、=*+/が入力されなくなります。ただしトレードオフとしてテンキーの=*+/が使用できなくなります。
0xDBを1にすると、POST時にテンキーなしキーボードのIDを返します。BIOSの設定にもよりますが、起動時にNumLockが点かなくなります。
0xDA,0xDC,0xDDは、キーの取りこぼしなど変換機能が不安定でない限り変更する必要はありません。
0xDEを0x39に変更することにより、CapsLockのメカニカルロックに対応します、一応。。。。ちなみにそのときはFnのキーアサインも変更してください。
0xDFに未使用のPS/2キーコードをセットすることにより、Fnキーを無効にできます。ちなみにこの値を0x4Dにすると、↑キーがFnキーになります。
0xE0-0xFFは、主要キーリストア用データで、変更できません。EEPROMを書き換えて、0-9,A-Fキーのアサインを変更しても、変換器の再起動のタイミングで初期状態に戻ります。つまり、不可逆的な変更はできないようになっています。
0xD6-0xDFの値は、変換器起動後5〜10秒経過してから使用されます。また、コンフィグモードでは使用されません。つまり、異常値を設定してしまっても、元に戻せるようになっています。
8.コンフィグモードの入り方
PS2M0115と同一です。PS2M0115の取扱説明書をご参照ください。
9.余談
Caps Lockのバネは他のキーより硬く、多用すると小指がつります。
PIC12F683の2番ピンをGNDとショートさせて0 Vに落とせば、コンフィグモード使用禁止にすることができます。ですが、意味のわからない人は実践しないでください。
メカニカルロックを解除するためには、ハンダを吸い取る等して一旦スイッチを基板から取り外す必要があるので、それなりに面倒です。