PS2OASYS(for FMR)取扱説明書 ver. 1.0.1
2008/9/21
この度は、PS2-FMRキーボード変換器 PS2OASYSの持つ多くの機能を使いこなすため、取扱説明書をよく読んでからご利用願います。
1.免責事項
当方親指使いではありませんので、親指シフト入力に関して、いかなるサポートもできません。
その他、PS2M0115と同一です。PS2M0115の取扱説明書をご参照ください。
2.対応キーボード
標準で、変換テーブルを下記のキーボードに合わせています。
FMR60KB212(FMR60用キーボード)
変換テーブルを全面的に書き換えることにより、下記のキーボードも使用可能です。
OASYS30AX/SX401用キーボード
OAKB-102(OASYS高級機用キーボード)
FMR50AKB11(FMR50Λ用キーボード)
下記のキーボードも使用できる模様です(当方未確認)。
FM
TOWNS用キーボード
下記のキーボードは使用できません or 確認しておりません。
FMR-30キーボード
初期OASYSの分離型だけど本体から外れないタイプのキーボード
FACOM9450系キーボード
FM-11/FM-16β系キーボード
FM-77/AV系キーボード
動作確認しているPC本体は下記のみです
SHARP
Mebius PC-BJ100M (Linux)
OASYS V-BIBLO FMV-5100NU/W
(Windows95)
NEC PC-MA10T ( Windows2000,Linux )
動作確認しているUSB−PS/2変換器は下記のみです
すまいるSA-BAR2
SANWA USB-CVPS1
下記のUSB−PS/2変換器は動作に問題があるためサポート対象外とします。
Audio
Technica ATC-USBPS2
SIGMA PS2USB1BK
3.特徴
FMR用キーボードをPS/2ポートを持つPCへ接続することができます。
PS/2には存在しないキーにつきましては、まったく関係のないキーを適当にアサインしています。
一部のキーを除き、自由にキーアサインを変更できます。少々手間はかかりますが、親指左をWin左にアサインする、といったことができます。
なつかしいOASYS専用機キーボードをPS/2ポートを持つPCへ接続することも、がんばればできます。ただし配列がPC用とは大きく異なるので、PC側もかなりのカスタマイズが必要と思われます。
4.ケーブル接続
FMRキーボードを、当変換器のPS/2とは異なる形状のポートに接続します。
当変換器とPC本体のPS/2ポートとは、Mini-Din6P オス−オスケーブルで接続します。これはあまり売っていないのですが、秋葉原なら千石とか若松とか末広町横のあやしいケーブル屋とかで300円〜500円で売っているのを見かけました。
5.キーボードのカスタマイズ
PS2M0115と同一です。PS2M0115の取扱説明書をご参照ください。
6.EEPROMのマップ
初期値は下記のようになっています。
0x00 00 76 16 1E 26 25 2E 36 3D 3E 46 45 4E 55 6A 66
0x10 0D 15 1D 24 2D 2C 35 3C 43 44 4D 00 5B 5A 1C 1B
0x20 23 2B 34 33 3B 42 4B 4C 52 5D 1A 22 21 2A 32 31
0x30 3A 41 49 4A 51 29 7C CA 79 7B 6C 75 7D 77 6B 73
0x40 74 00 69 72 7A DA 70 71 F0 00 71 F1 00 F5 EC EB
0x50 F2 F4 14 12 00 00 00 67 64 9F 00 07 11 05 06 04
0x60 0C 03 0B 83 0A 01 09 67 64 78 13 FC 7E FE FD 58
0x70 FA 0E 54 DA 90 A8 B8 B0 A1 B2 BA C8 FE FC 00 00
0x80 54 F5 52 F4 4C EB 4A F2 4B FD 49 FA 42 EC 41 E9
0x90 43 FC 44 7E 4D FE 66 F1 0D 58 5B F0 16 05 1E 06
0xA0 26 04 25 0C 2E 03 36 0B 3D 83 3E 0A 46 01 45 09
0xB0 4E 78 55 07 76 77 FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF
0xC0 62 E9 61 EC 60 7E 74 94 78 91 5D FC FF FF FF FF
0xD0 FF FF FF FF FF FF FF FF FF FF 05 00 10 05 FF FF
0xE0 0B 45 02 16 03 1E 04 26 05 25 06 2E 07 36 08 3D
0xF0 09 3E 0A 46 1E 1C 2E 32 2C 21 20 23 13 24 21 2B
アドレスマップは下記のとおりです。
0x00-0x7F キーコード変換テーブル(FMRコード→PS/2コード)
0x80-0xBF Fnキー用変換テーブル
0xC0-0xD7 拡張キー変換用データ(FMR,FMΛの大型キーボード用)
0xDA PS/2受信ディレイ(x100us) ... 初期値0x05(0.5ms)
0xDB 0 ...テンキーあり 1 ...テンキーなし
0xDC PS/2キー送信ディレイ(x100us) ... 初期値0x10(1.6ms)
0xDD ポーリングループディレイ(x100us) ... 初期値0x05(0.5ms)
0xDE N/A
0xDF Fnキーのキーコード(PS/2)・・・初期値 0xFF(未定義キー=Fnキー無効)
0xE0-0xFF 0-9,A-Fキー用変換テーブルレストア用データ(変更不可)
7.EEPROMマップの解説
Sキー、Gキーのキーコードは、FMRキーボードでは0x1F,0x22、PS/2キーボードでは0x1B,0x34です。たとえばアドレス0x1Fに0x34をセットすると、「S」キーを押したときに「G」が入力されます。
アドレス0x9Eが0x1E(PS/2コードとして2キー),アドレス0x9Fが0x06(PS/2コードとしてF2キー)となっていますが、これはFnキーを押しながら2キーを押すとF2を押したことになるということです。
0xC0-0xD7は、SYSREQやEXT1といった特殊なキーを動作させるために使用します。アドレス0xCAに0x5D 0xFCとセットされていますが、これは「SYSREQ」(FMRキーコード0x5D)を押したときに「Print Screen」(PS/2キーコード0xFC)が入力されるということです。「SYSREQはALT+PrintScreenにしなきゃだめだろう」とおっしゃる方もいますが、そういった複合キーコードを出力することはできません。
0xDBを1にすると、POST時にテンキーなしキーボードのIDを返します。BIOSの設定にもよりますが、起動時にNumLockが点かなくなります。
0xDA,0xDC,0xDDは、キーの取りこぼしなど変換機能が不安定でない限り変更する必要はありません。
0xDE は使用していません。
0xDFに未使用のPS/2キーコードをセットすることにより、Fnキーを無効にできます。ちなみにこの値を0x58にすると、CapsLockキーがFnキーになります。
0xE0-0xFFは、主要キーリストア用データで、変更できません。EEPROMを書き換えて、0-9,A-Fキーのアサインを変更しても、変換器の再起動のタイミングで初期状態に戻ります。つまり、不可逆的な変更はできないようになっています。
0xDA-0xDFの値は、変換器起動後5〜10秒経過してから使用されます。また、コンフィグモードでは使用されません。つまり、異常値を設定してしまっても、元に戻せるようになっています。
8.コンフィグモードの入り方
PS2M0115と同一です。PS2M0115の取扱説明書をご参照ください。
9.余談
FMRのキーボードは、上下カーソルキーの同時押しに対応していません。また、左右カーソルキー同時押しにも対応していません。たとえば、左カーソルキーを押すとき、かならず右カーソルキーが離れていなければいけません。これはFMRキーボードの仕様のようです。そういえば、FM TOWNS用ジョイパッドも上下および左右同時押しに対応していなかったような。。。。
PS2OASYS無印(for OASYS)と、キーボード変換マップ以外のファームは同一です。無印でもマップを書き換えればfor FMR相当になります。
厳密にはFMR50Λ用のキーボードは、OASYS/FMR用キーボードとは異なるキーコードを出力します。が、この変換器はこまかいビットを無視するので、どちらでも問題なく使用できます。
PIC16F648Aの13番ピンをGNDとショートさせて0 Vに落とせば、コンフィグモード使用禁止にすることができます。ですが、意味のわからない人は実践しないでください。